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橋本長道「サラの柔らかな香車」 [読]

将棋名人戦は羽生の復位がならず、残念だった。ニコニコ動画で終局まで見せてもらったが、ペーパー四段には最後までどちらが勝つのか分からなかった。
天才の中の天才が繰り広げる世界がある。そこを目指し、かなわなかった著者が、万感の思いで書いたのであろう。将棋指しの祖父を持つ、ブラジル人の少女を主人公に設定することで、冷静に将棋界を見つめようとしたか。
書名は、新たな世界を目指すという決意だろうか。残念だが、将棋を知らない人には退屈かもしれない。

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