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宮部みゆき「ソロモンの偽証」 [読]

クリスマスイブに中学校で2年生の男子が墜落死する。
「いじめ」が取りざたされ、一部のマスコミが騒ぐが、単なる自殺として収束に向かう。しかし、教師たちの一歩的な幕引きに同級生たちは納得しなかった。夏休みの課題研究として取り上げ、札付きのワルを被告にして、学校で模擬裁判を始める。
「いじめ」について痛ましい事件が続くが、この作品は1990年を舞台にして、2002年から2011年まで10年にわたって月刊誌に連載された。全3巻、2000ページを超える大作なのに、最初から最後まで、心の闇に向かい合いながら子どもたちを温かく書く姿勢が全くぶれない。壮大な構想力、強靱な精神力に脱帽する。
この作品をミステリーだ、何だと分類するのは全く意味のないことだが、書名の意味が今ひとつわからない。もう一度、姿勢を正して読み直せということかもしれない。

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