映画「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」 [観]
吉田修一「平成猿蟹合戦図」 [読]
いざ開幕 [思]
映画「鉄の女の涙」 [観]
青い鳥 [鳥]
おめでとう鶴竜 [思]
森達也「僕のお父さんは東電の社員です」 [読]
毎日小学生新聞が原発事故の報道を続ける中で、東京電力の無責任な体質を指摘した一つのコラムに対し、ゆうだい君が編集部に手紙を書いた。
「原発を造ったのは東電だけど、事故の責任は東電だけなのですか。」
この小学校6年生の投書に、4年生から大人までが、賛成も反対も真摯な意見を寄せた。本書はそれらをまとめ、作家の森達也が、この事態を招いた背景を丁寧に分析して子どもたちに謝り、二度と起こさないために一緒に行動していこうと呼びかけたものだ。
こんな子どもたちがいることに感激する。彼らを育てた大人たちを尊敬する。私の気持ちを整理してくれた森達也に感謝する。多くの人に読んでもらいたい本だ。
「ぼくは、みんなで話し合うことが大切だ、と言いたいのです。そして、みんなでこの津波を乗りこえていきましょう。」
「原発を造ったのは東電だけど、事故の責任は東電だけなのですか。」
この小学校6年生の投書に、4年生から大人までが、賛成も反対も真摯な意見を寄せた。本書はそれらをまとめ、作家の森達也が、この事態を招いた背景を丁寧に分析して子どもたちに謝り、二度と起こさないために一緒に行動していこうと呼びかけたものだ。
こんな子どもたちがいることに感激する。彼らを育てた大人たちを尊敬する。私の気持ちを整理してくれた森達也に感謝する。多くの人に読んでもらいたい本だ。
「ぼくは、みんなで話し合うことが大切だ、と言いたいのです。そして、みんなでこの津波を乗りこえていきましょう。」
映画「STAR WARS エピソード1」 [観]
初ツバメ [鳥]
佐山和夫「箱根駅伝に賭けた夢」 [読]
日本が初めてオリンピックに参加したのは1912年のストックホルム大会だった。
講道館創始者の嘉納治五郎が団長で、選手は短距離とマラソンの2名。本書はそのマラソンに出場した金栗四三が全国に体育を広めた記録である。
オリンピックでは、当時すでにスポーツ大国だったアメリカが豪華客船で選手を送ったのに対し、シベリア鉄道を使って参加するという困難の中で、無念の途中棄権となる。帰国した金栗はその経験を生かしてスポーツの重要性を説き、福岡マラソンや箱根駅伝などを創設した。
著者は、金栗がオリンピックで無念のリタイアをしたとき、親切に手当てをしてくれたストックホルムの家庭を探し出す。金栗は彼らに深く感謝し、彼らも金栗を忘れなかった。私にとってスウェーデンとは、北欧の福祉が進んでいるというだけのイメージだったのが、一挙に親しみのわく国になった。
あれから100年。8月のロンドンも暑いだろうが、日本代表のみなさんには自己ベストを更新してもらいたいものだ。
講道館創始者の嘉納治五郎が団長で、選手は短距離とマラソンの2名。本書はそのマラソンに出場した金栗四三が全国に体育を広めた記録である。
オリンピックでは、当時すでにスポーツ大国だったアメリカが豪華客船で選手を送ったのに対し、シベリア鉄道を使って参加するという困難の中で、無念の途中棄権となる。帰国した金栗はその経験を生かしてスポーツの重要性を説き、福岡マラソンや箱根駅伝などを創設した。
著者は、金栗がオリンピックで無念のリタイアをしたとき、親切に手当てをしてくれたストックホルムの家庭を探し出す。金栗は彼らに深く感謝し、彼らも金栗を忘れなかった。私にとってスウェーデンとは、北欧の福祉が進んでいるというだけのイメージだったのが、一挙に親しみのわく国になった。
あれから100年。8月のロンドンも暑いだろうが、日本代表のみなさんには自己ベストを更新してもらいたいものだ。
隠れジャイアンツ [思]
イソヒヨドリ [鳥]
映画「戦火の馬」 [観]
アンパンマンの歌 [詩]
震災追悼のテレビ番組は辛くて見られなかった。
新聞の記事で、当時ラジオ局が被災地へ音楽を届けようとし、子どもたちにはアンパンマンのテーマ曲を繰り返し流していたことを読んだ。
軽快なメロディーは思い出したが、こんなにも深い言葉だったとは知らなかった。
----------------------------------------------------------
「アンパンマンのマーチ」
やなせたかし作詞、三木たかし作曲
そうだ うれしいんだ いきる よろこび
たとえ むねのきずが いたんでも
なんのために うまれて
なにをして いきるのか
こたえられない なんて
そんなのは いやだ!
いまを いきる ことで
あつい こころ もえる
だから きみは いくんだ ほほえんで
そうだ うれしいんだ いきる よろこび
たとえ むねのきずが いたんでも
ああ アンパンマン やさしい きみは
いけ! みんなのゆめ まもるため
なにが きみの しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのは いやだ!
わすれないで ゆめを
こぼさないで なみだ
だから きみは とぶんだ どこまでも
そうだ おそれないで みんなのために
あいと ゆうきだけが ともだちさ
ああ アンパンマン やさしい きみは
いけ! みんなのゆめ まもるため
ときは はやく すぎる
ひかる ほしは きえる
だから きみは いくんだ ほほえんで
そうだ うれしいんだ いきる よろこび
たとえ どんなてきが あいてでも
ああ アンパンマン やさしい きみは
いけ! みんなのゆめ まもるため
新聞の記事で、当時ラジオ局が被災地へ音楽を届けようとし、子どもたちにはアンパンマンのテーマ曲を繰り返し流していたことを読んだ。
軽快なメロディーは思い出したが、こんなにも深い言葉だったとは知らなかった。
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「アンパンマンのマーチ」
やなせたかし作詞、三木たかし作曲
そうだ うれしいんだ いきる よろこび
たとえ むねのきずが いたんでも
なんのために うまれて
なにをして いきるのか
こたえられない なんて
そんなのは いやだ!
いまを いきる ことで
あつい こころ もえる
だから きみは いくんだ ほほえんで
そうだ うれしいんだ いきる よろこび
たとえ むねのきずが いたんでも
ああ アンパンマン やさしい きみは
いけ! みんなのゆめ まもるため
なにが きみの しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのは いやだ!
わすれないで ゆめを
こぼさないで なみだ
だから きみは とぶんだ どこまでも
そうだ おそれないで みんなのために
あいと ゆうきだけが ともだちさ
ああ アンパンマン やさしい きみは
いけ! みんなのゆめ まもるため
ときは はやく すぎる
ひかる ほしは きえる
だから きみは いくんだ ほほえんで
そうだ うれしいんだ いきる よろこび
たとえ どんなてきが あいてでも
ああ アンパンマン やさしい きみは
いけ! みんなのゆめ まもるため
春を恨んだりはしない [詩]
「眺めとの別れ」
ヴィスワヴァ・シンボルスカ作
/沼野充義訳
またやって来たからといって
春を恨んだりはしない
例年のように自分の義務を
果たしているからといって
春を責めたりはしない
わかっている
わたしがいくら悲しくても
そのせいで緑の萌えるのが止まったりはしないと
草の茎が揺れるとしても
それは風に吹かれてのこと
水辺のハンノキの木立に
ざわめくものが戻ってきたからといって
わたしは痛みを覚えたりはしない
とある湖の岸辺が以前と変わらず
-あなたがまだ生きているかのように-
美しいとわたしは気づく
目が眩むほどの太陽に照らされた
入り江の見える眺めに
腹を立てたりはしない
いまこの瞬間にも
わたしたちでない二人が
倒れた白樺の株にすわっているのを
想像することさえできる
その二人がささやき、笑い
幸せそうに黙っている権利を
わたしは尊重する
その二人は愛に結ばれていて
彼が生きている腕で
彼女を抱きしめると
思い描くことさえできる
葦の茂みのなかで何か新しいもの
何か鳥のようなものがさらさらいう
二人がその音を聞くことを
わたしは心から願う
ときにすばやく、ときにのろのろと
岸に打ち寄せる波
わたしには素直に従わないその波に
変わることを求めようとは思わない
森のほとりの
あるときはエメラルド色の
あるときはサファイア色の
またあるときは黒い
深い淵に何も要求しない
ただ一つ、どうしても同意できないのは
自分があそこに帰ること
存在することの特権-
それをわたしは放棄する
わたしはあなたよりも十分長生きした
こうして遠くから考えるために
ちょうど十分なだけ
-------------------------------------------------
池澤夏樹さんの著作「春を恨んだりはしない」で教えていただいた。
非礼は承知ながら、いつの日か、この詩も被災された方に受け容れてもらえるときが来ますように。
ヴィスワヴァ・シンボルスカ作
/沼野充義訳
またやって来たからといって
春を恨んだりはしない
例年のように自分の義務を
果たしているからといって
春を責めたりはしない
わかっている
わたしがいくら悲しくても
そのせいで緑の萌えるのが止まったりはしないと
草の茎が揺れるとしても
それは風に吹かれてのこと
水辺のハンノキの木立に
ざわめくものが戻ってきたからといって
わたしは痛みを覚えたりはしない
とある湖の岸辺が以前と変わらず
-あなたがまだ生きているかのように-
美しいとわたしは気づく
目が眩むほどの太陽に照らされた
入り江の見える眺めに
腹を立てたりはしない
いまこの瞬間にも
わたしたちでない二人が
倒れた白樺の株にすわっているのを
想像することさえできる
その二人がささやき、笑い
幸せそうに黙っている権利を
わたしは尊重する
その二人は愛に結ばれていて
彼が生きている腕で
彼女を抱きしめると
思い描くことさえできる
葦の茂みのなかで何か新しいもの
何か鳥のようなものがさらさらいう
二人がその音を聞くことを
わたしは心から願う
ときにすばやく、ときにのろのろと
岸に打ち寄せる波
わたしには素直に従わないその波に
変わることを求めようとは思わない
森のほとりの
あるときはエメラルド色の
あるときはサファイア色の
またあるときは黒い
深い淵に何も要求しない
ただ一つ、どうしても同意できないのは
自分があそこに帰ること
存在することの特権-
それをわたしは放棄する
わたしはあなたよりも十分長生きした
こうして遠くから考えるために
ちょうど十分なだけ
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池澤夏樹さんの著作「春を恨んだりはしない」で教えていただいた。
非礼は承知ながら、いつの日か、この詩も被災された方に受け容れてもらえるときが来ますように。
ムクドリ玉 [鳥]
ナデシコ膨らむ [思]
手塚正己「警備員日記」 [読]
映画「ヒューゴの不思議な発明」 [観]
リュウ [思]
卒・羽根つき [遊]
監督 [思]
サッカーのJリーグが始まる前の頃、中年男がやってみたい仕事のNO.1はプロ野球の監督だった。
好きなように選手を並べ、意のままに交代させる。こたえられないね。
ただ、それは攻めと守りをはっきり区別する世界の出来事であって、まったくアメリカ的なものだ。まあ単純で、そこがまた面白いのだが。
サッカーは常に攻守が入れ替わるので、試合が始まってしまえば送り出した選手に全てを任さなければならない。そんな彼らをどう選び、どう教え、どう束ねていくのだろう。サッカーの監督をしてみたいと思う中年は少ないのではないか。
単に勝った負けたではなく、ザッケローニの采配に不安がよみがえった昨夜の敗戦だった。オシムは元気かなあ。
好きなように選手を並べ、意のままに交代させる。こたえられないね。
ただ、それは攻めと守りをはっきり区別する世界の出来事であって、まったくアメリカ的なものだ。まあ単純で、そこがまた面白いのだが。
サッカーは常に攻守が入れ替わるので、試合が始まってしまえば送り出した選手に全てを任さなければならない。そんな彼らをどう選び、どう教え、どう束ねていくのだろう。サッカーの監督をしてみたいと思う中年は少ないのではないか。
単に勝った負けたではなく、ザッケローニの采配に不安がよみがえった昨夜の敗戦だった。オシムは元気かなあ。