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吉田修一「平成猿蟹合戦図」 [読]

妻子をほったらかして出てきた男が交通事故を目撃し、真犯人を強請りはじめたが・・・。
舞台は五島列島から東京、青森へ。登場人物は赤ちゃんから90歳のおばあちゃんまで、スナックのお姉さん、ホスト、ママ、音楽家、マネージャー、芸大生、冤罪の教師、占い師、ヤクザ、国会議員、殺し屋などなど多士済々。映画のシーンを重ねていくようにクライマックスへ話が進んでいく。
平成の仇討ち物語は奇想天外で面白いのだが、なんとなく後味がスッキリしないのは、選挙にからむ闇取引のあたりがよく分からないせいか。
まあ、昔話のようにはいかない。

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