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テンプル・グランディン「動物が幸せを感じるとき」 [読]

犬を13年間飼った。カバーの写真と書名に惹かれて読んだ。
でも、これはペット愛護者のためだけの本ではなかった。著者は、偏執な動物愛護主義者とは全く違って、人間のために死んでゆく家畜や動物が少しでも「苦痛」を感じないですむように、畜産業者や飼育員に語りかけている。
動物が幸せに暮らすには肉体的な環境だけではなく、精神的に満足させることが必要だという。それは人間と同じで「怒り」、「恐怖」、「パニック」を起こさせないようにすることはもちろん、彼らが持っている好奇心を刺激する環境が必要という。
著者は自閉症を持つ動物学者であり、かつ精肉業界で仕事をしている。2010年の「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた女性だ。

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