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アンドレア・ウルフ「金星を追いかけて」 [読]

去る6月6日にあった金星の太陽面通過は快晴に恵まれてみることができた。
8年を対にして起こり次回は105年後というが、これは前々回の1761年と1769年に起きた日面通過を観測した科学者たちの物語である。
ハレー彗星にその名を残すイギリスのエドモンド・ハレーが、自分の死後に発生する日面通過を世界の科学者が協力して観測しようと呼びかけた。各国はもちろん植民地拡大や大国への野望を秘めて資金を出した訳だが、世界の科学者たちが共同して行う初めての学術プロジェクトになった。自分は見ることができないのに共同作業を呼びかけたハレーの先見の明、それに応えた科学者たちはすばらしい。
なお、今日の夜明け前は金星が月に隠れる金星食だったが、残念ながら雨で見られなかった。

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