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棋士がコンピュータに負けた日 [思]

将棋のトッププロ5人がコンピュータソフト5本と対戦した第2回電王戦はソフト側の3勝1敗1引き分けで終了した。
チェスでは早くに世界チャンピオンがコンピュータに負けていたが、獲った相手の駒を味方の駒として再利用する将棋では、まだまだ先のことだと思っていたのに。
今日の最終局をニコニコ生放送で見た。プロはA級2位(つまりはプロ順位第3位)、ソフトは670台のパソコンを連結して思考するというGPS将棋。後手番のソフトが、自分から仕掛けて定跡を外れ、一手違いも許さない完勝だった。
衝撃の結果だが、参加者全員の記者会見はすがすがしいものだった。プロは潔く負けを認め、ソフト開発者は、人間とコンピュータの戦いではなく将棋プロという人間とソフトを開発する人間の戦いであるとして、謙虚に技術の向上を誓う。
ぜひ来年も開催してもらいたい。これで棋士たちは本気になる。体力勝負や駆け引きが通じず、錯覚をしない機械を相手に、トッププロの知能を振り絞った真剣勝負を見たい。

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