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夢枕貘他「ドキュメント電王戦」 [読]

春に将棋のプロとコンピュータソフトが団体戦で対局して、棋士側が負け越したのは衝撃だったし、双方の真摯な態度に感動したものだった。
そのときの記録である。出場した棋士、ソフト開発者、立会人、解説者、観戦記者たちの証言が集められている。
プロ同士の対局では、負けを認める「投了」に至る過程で形作りをする美学があるが、これをコンピュータに組み込む作業が必要である、という開発者の言は示唆に富む。そのことが、コンピュータが芸術を理解することにつながり、人工知能への道になるのだろうか。
来春、再度団体戦が行われる。楽しみだ。

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