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有川浩「明日の子供たち」 [読]

児童養護施設を舞台に、そこで暮らす子供たちと指導員の物語。何度も胸が詰まった。
子供たちがかわいそうなのではない。指導員たちの苦闘がとてもよく書かれている。誰かが行く道に迷いが出たときの羅針盤になること、流されてしまいそうになったときの錨になること。どちらにもなれなかったなあ。
本を読む楽しさを教えてもらった子が指導員に話すシーンがある。働くようになったら好きな本は二冊買い、一冊は施設に贈る。泣けるなあ。
映画「阪急電車」やドラマ「空飛ぶ広報室」の原作者としか知らなかったが、いっぺんにファンになった。

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