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金時鐘「日本と朝鮮に生きる」 [読]

著者は在日朝鮮人の詩人。80歳を越えておられる。何かの賞をもらったという書評を見て読んだ。ご本人や在日の方には、はなはだ失礼ながら、無茶苦茶面白かった。小説を読むようだった。
日本が朝鮮半島を植民地にしていた時代、「皇国少年」として叩き上げられた著者が1945年8月の「解放」を経て、アメリカの支配に抵抗し、日本に逃れてきた事情が書かれている。「韓国のハワイ」と呼ばれるリゾート地の済州島で大量虐殺があったということも初めて知った。
日本と朝鮮半島は文字通り一衣帯水。大切な間柄だと改めて思ったことだった。

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