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桐野夏生「バラカ」 [読]

最初は面白そうだったのに、尻切れトンボの訳の分からない小説だった。
ドバイの「赤ちゃん市場」で買われた女の子が事故直後のフクシマに捨てられる。ボランティアに助けられた彼女は反原発運動の象徴に祭り上げられ、原発推進派は反対運動を抹殺しようとする。そんな筋だったか。
奥付を見ると、大震災の混乱が続いている中、月刊誌に2011年8月号から連載開始とある。身近な災害や事件事故を題材にするときは、被災者や被害者たちと真摯に向き合って書かれるべきではないか。この本はとてもそうだとは思えない。

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