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浅田次郎「帰郷」 [読]

太平洋戦争に召集された兵士たちの物語。6作の短編からなる。
生還しながら故郷に帰れない男、玉砕の島で高射砲を修理する男、遊園地の幽霊屋敷でうずくまる男、不寝番のまま成仏できない男、傷痍軍人として物乞いする男、沈みゆく潜水艇の中の男。
声高に戦争の悪を書き立てるのではなく、太い潮流として反戦平和の願いが流れている。ただ、若い人たちはこのような小説を手に取ってくれるのだろうか。
まもなく戦後71回目の8月15日がやってくる。

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