2012年02月26日 - 読 若いころは、それがどんなに相手のことを思っていることだとしても、結果は自分が生きることで精一杯になる。そして、気がつけば大切なものをなくしている。8編の哀しい物語なのに、一筋の光が残る。いずれもしっとりとした佳作だが、マジシャンと孫を書いた「上海租界の魔術師」が特に印象深い。