2012年02月29日 - 読 キャリアなのに新宿署生活安全課の刑事、鮫島は悪を決して見逃さない。昨年、シリーズ第10作「絆回廊」が出たばかりだが、こちらは脇役の目から見た鮫島を書いている。いわゆる外伝だ。上司桃井課長との出会い、宿敵間野総治の後日譚がある。こち亀の両さんらしき人物には笑ってしまうが、全編に漂う新宿鮫の匂いは健在で、挽歌の趣だ。もっとも、シリーズを読んだことのない人には分かってはもらえまいが。