SSブログ

パオロ・ジョルダーノ「コロナの時代の僕ら」 [読]

コロナの第2波は、新聞で読むなどの限りでは少し収まってきているようにも見えるが、実際のところはどうなのだろう。さっぱりわからない。こちらも少し疲れて、麻痺してきた。
この本はイタリア人の科学者で、作家としても人気のあるらしい人が書いたエッセイ集。中国の次に感染が広がったイタリアで、2月末から3月にかけて、コロナと向き合った日々を綴っている。
感染の広がりをビリヤードの玉突きに例えてわかりやすく解説し、収束に向かう道筋を示している。そして、今回の禍は、人類が便利さを追求して環境破壊を続けている結果であり、このままではコロナが収束した後も再び新たな脅威が襲ってくると警告する。
そのときのために大切なことは、今回の出来事を通じて私たちが知ったことを、決して忘れないことだという。政治家や専門家たちの言動、行政施策の功罪、医療や介護関係者への感謝と彼らに対する誹謗や中傷、感染者への差別等々。いろいろな示唆に富む本だ。
nice!(0)  コメント(0) 

やはり探鳥会は中止 [鳥]

コロナ感染拡大の第2波がなかなか収まりそうにない。
その結果、9月と10月に行われる予定だった、河内長野野鳥の会の探鳥会は中止になった。
春先に、秋には再開できるだろうと漠然と思っていたのは幻想だった。毎年11月に行われる、文化祭的行事もこの情勢では難しいだろう。
もっとも、このまま経済的打撃が続けば、探鳥会どころの話ではなくなってしまうのだが。

tancyokaicyusi.jpg
nice!(0)  コメント(0) 

浅田次郎「大名倒産」 [読]

これは目茶苦茶おもしろかった。腹を抱えて笑い、しんみりする。図書館などひと目があるところでは読まない方がいい。
江戸時代も末期、諸藩は商人から多大の借金を抱えている。そのひとつ、越後の譜代大名が計画倒産を図る。
先代殿様が家督を妾腹の子に譲り、借金を返さずに貯め込む。幕府に改易させて、跡取りだけに詰め腹を切らせ、貯めた金銀を家臣に分配して終わりにしようというもの。
何も知らない真面目な若様の奮闘に、やがて次々と味方が現れる。孔子の「徳は弧ならず、必ず隣あり」の物語。

dainyo2.jpg

nice!(0)  コメント(0) 

東野圭吾「クスノキの番人」 [読]

パワースポットとして人気のある楠の大樹には、夜に密かに訪れて祈る、というもう一つの大切な役割があった。
その管理を任された私生児の若者が主人公。経験を重ねるうちに楠の大きな力が明らかになってくる。
殺人事件は出てこない。とはいえ、そこはミステリー作家、最後までいろいろな仕掛けがある。
「ナミヤ雑貨店の奇跡」のように、とてもあたたかな気持ちになる作品だ。

kusunokino.jpg
nice!(0)  コメント(0) 

映画「コンフィデンスマンJPプリンセス編」 [観]

映画館も再開して大分たつが、なかなか新作はそろわない。これはいつも行っているシネコンで3ヶ月近く遅れて公開された。
詐欺師3人組が、大富豪の遺産相続を巡る隠し子騒動に乗り込んでいく。冒頭から伏線が張られていて、エンドロールの後には「蒲田行進曲(たぶん)」まで出てくる。
うっとうしい世の中には楽しい映画が一番だ。
主役の長澤まさみは、前作の「MOTHER」も観たが、まさに旬の女優だなあ。

confiprince2.jpg

nice!(0)  コメント(0)