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映画「パーフェクト・デイズ」 [観]

一年の終わりに見た映画は清々しいものだった。
東京のスカイツリーを見上げるおんぼろアパートに住み、公共トイレの清掃を仕事にする、初老の男の毎日が淡々と綴られる。
神社の回りを掃く音で目覚めてから、1970年代のポップスをカセットテープで聞きながら職場に向かい、仕事の後の一杯を楽しんで、本を読みながら寝てしまう。休日はコインランドリーに行き、古本屋に寄って、なじみの飲み屋に向かう。
そんな生活にときおり挟まる小さな事件が主人公の過去を暗示し、しかし、こころ豊かに生きる未来を示してくれる。

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映画「沈黙の艦隊」 [観]

30年以上も前に夢中になって読んだ漫画が映画になって帰ってきた。
日本がアメリカから極秘裏に入手した原子力潜水艦の船長が、核兵器を積んで乗っ取り、独立国となることを宣言する。核抑止力による平和、というまやかしに挑んで世界に訴えるというもの。
どんなに実写化されたのか楽しみだったが、さすがに2時間では無理で、続編が作られるようだ。
客席には自分と同じような風貌の男が多かった。昔を懐かしんできた人もいただろう。

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映画「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」 [観]

古代文明の宝物を探すインディ・ジョーンズシリーズの最新作、そして最後の作品か。
とにかく、懐かしさでいっぱいになる。ストーリーもアクションも、カメラのアングルさえも、40年前と同じではないかと思わせる。
それにしても、ハリソン・フォードも歳をとったなあ。当たり前だが。なんだか親しみがわいてうれしい。

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映画「憧れを超えた侍たち」 [観]

3月に行われたWBCの優勝は感動した。その記録映画である。ようやく当地でも公開館ができ、観に行った。
栗山監督の就任時から、選手選考会議の様子、キャンプからアメリカとの決勝戦まで、間近に細かく記録されている。全部では一体どれだけの量になるのだろう。
選手もスタッフもみんな素晴らしいが、やはり栗山監督ではなかったなら優勝は難しかったのではないか。改めて感激した。
エンドロールの後に、最後まで観た人へ、お宝映像のプレゼントがある。

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映画「ロストケア」 [観]

とても親切だと評判の介護士が、実は世話をしていた老人を42人殺していた。そして、その42人は救ったのだという。
彼がそんな思いになっていく過程が明らかになるにつれ、明日は介護される身になるかもしれない者として、身につまされる。

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映画「シー・セッド」 [観]

ハリウッドの絶対権力者が、長年にわたって女優やスタッフに性的暴行を続けてきた。
それらを示談と恫喝で葬り去ってきたことを告発した、二人の女性記者を描いた映画。
報道は#MeeToo運動のきっかけとなり高く評価されている。
ただ、この作品は記録映画のような出来上がりで、エンタメの「映画」としての面白さとしては少し物足りないかな。

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映画「ザリガニの鳴くところ」 [観]

親、きょうだいに捨てられ、小さな店を営む黒人夫婦に助けられながら、ノースカロライナの湿地で一人ひっそりと生きる少女。
学校に行けない彼女に字を教えてくれる少年がいて恋を知るが、彼が進学のために去り、町で評判のプレーボーイが近づく。そして事件が起こる。
素晴らしい原作が、美しい自然とともに、忠実に映像化されていてうれしい。

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映画「アムステルダム」 [観]

1930年代のアメリカ。第一次世界大戦で負傷した戦友の医者と弁護士が、アムステルダムで二人を看病した看護師とともに殺人事件に巻き込まれる。
犯人の濡れ衣を着せられた彼らが真相を追っていくと巨大な陰謀が明らかになってくる。
情報公開が進んでいると言われるアメリカでも、未だに全貌が明らかにされていない事件を取り上げているらしく、先の読めない展開でとても面白かった。

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映画「ブレット トレイン」 [観]

原作が伊坂幸太郎で主演がブラッド・ピット、真田広之も出演するハリウッド映画。東京発の新幹線の中で世界中の殺し屋が集まってドンパチする。
機関車トーマスおたくが狂言回しになって人殺しをする、極めつけのB級映画なのだが、これが実に面白かった。
日本への愛着なのか、おちょくりなのか、挿入歌にカルメン・マキや坂本九が登場し、おもわず声が出た。

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映画「ベイビー・ブローカー」 [観]

借金に追われながらクリーニング店を営む中年男と、赤ちゃんポストがある施設で働く児童養護施設出身の若い男。彼らの裏家業は、赤ちゃんポストに預けられた赤ん坊を連れ去る、ベイビーブローカー。
赤ん坊を売り飛ばそうとする彼らと、思い直して赤ん坊に会いに来た若い母親、男たちを現行犯逮捕しようと追跡する女刑事たち。彼らが織りなすロード・ムービー。
犯罪の物語なのに、見終わった後、とても温かい気持ちになる。さすがは是枝監督で、韓国の俳優・スタッフと作り上げた素晴らしい映画だ。

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コーダ あいのうた [観]

漁業で生計を立てている聾唖者の一家。高校に通う長女が健常者で、家族と世間との「通訳」として頑張る。
彼女は歌が好きで、その才能を教師に見いだされる。家族のために生きていこうとする彼女を皆で送り出そうとする物語。
笑いながら、しみじみとする。本年度のアカデミー賞作品賞に輝いた。

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映画「ザ・バットマン」 [観]

悪い奴をやっつけたいとき、夜空にコウモリのシルエットを映すと、バットマンが助けに来てくれる。今すぐクレムリンへ飛んで行ってくれまいか。
ゴッサム・シティで汚職まみれの権力者たちが次々と殺される。その犯人の最終的な標的がなぜかバットマンだった。
歳のせいか、そのあたりの展開についていけなかったのだが、悩み多きバットマンというのも新鮮だ。3時間を超える長編でも退屈しなかった。

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映画「鹿の王」 [観]

数年前に本屋大賞を受賞した上橋菜穂子の作品をアニメ化したもの。
中世のヨーロッパを思わせる地が舞台。小さな王国を侵略しようとする帝国が、謎の病(ウイルス)の発生によって果たせず、小康状態にある。王国の反乱軍の首領が、そのウイルスの抗体を持つ伝説の戦士を迎えて反撃に出ようとする。
原作は文化と医療、ウイルスと抗体、生態系と人間などの問題を、愛と冒険を絡めた壮大な物語だった。
やはり2時間のアニメではとても表現できるものではなく、子どもには難しく、大人には物足りない。これでは上橋ワールドの素晴らしさが伝わらないのではないか。残念だ。

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映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」 [観]

テレビでヒットした、金持ちのワルから騙し取る詐欺師3人組の映画。3作目の今回はマルタ島に住む元マフィアが所有する古代ギリシャ彫刻を狙う。
例によって、最後の最後まで騙される。映画はやはり肩のこらない楽しいのが一番だ。次作への伏線も張られている。
それにしても、1年半前に公開された前作に出ていた竹内結子と三浦春馬が既に亡くなっている。あらためて残念だ。

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ドラマ「カムカムエヴリバディ」 [観]

退職してから、朝ドラはずーっと見ている。「ひよっこ」も良かったが、今回の「カムカム」は出色だ。
昭和の初めから現代まで親子三代百年の物語で、現在は額に傷を持つ娘ルイのシリーズ。岡山の有名服飾メーカーの孫娘として成長したルイが大阪で一人暮らしを始め、自分の名前の由来となった音楽と出会う。
深津絵里を「踊る大捜査線」以来久しぶりに見られてうれしいが、村田雄浩・濱田マリのクリーニング屋夫婦が絶品だ。
脚本が素晴らしい。心にしみる。

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映画「モーリタニアン/黒塗りの記録」 [観]

アメリカの9.11同時多発テロ事件の首謀者の一人として、モーリタニアの男が拘束される。彼にはアルカイダの戦闘訓練に参加した経験があった。
アメリカがキューバに設置しているグアンタナモ収容施設に収監され、すさまじい拷問を受ける。その結果の「自白」を元に死刑を目論むアメリカ軍と、弁護士との裁判を再現した映画。アメリカにはまだ正義と良心が健在であることを教えてくれる。
あのオバマ大統領が収容施設の廃止を明言したが、現在も存続したままという。

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映画「MINAMATA-ミナマター」 [観]

公害病「水俣病」は著名な写真家ユージン・スミスによって広く世界に知られるようになった。
彼が日本にやってきて活動した様子を描いた映画。決して報道の使命感で始めたのでもない、アル中状態の彼がやがて病気の人たちに受け入れられていく。
作品も素晴らしいが、あの「海賊」で名をはせたジョニー・デップが、ハリウッドでこのような映画を制作したとは、驚嘆する。

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映画「ドライブ・マイ・カー」 [観]

舞台俳優で演出家としても順調な人生を歩んでいたはずの男が、ある日、妻の秘密を知る。問いただせないまま急逝され、鬱々と暮らす。
妻が録音してくれたテープの台詞を聞きながらクルマで稽古場に向かうのが習慣だが、長期の地方滞在となったとき、専属の運転手がつくことになる。運転手は若い女性で、彼女もまた辛い過去を持つ。
全編に劇中劇のチェーホフの台詞が流れ、それが最後に見事に結実する。手話だけで演技した、韓国の女優が素晴らしい。

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映画「ゴジラVSコング」 [観]

日米のスター怪獣が激突する、となれば結果は明らかだろう。一方的にどちらかを勝たせるわけにはいかない。
洋画と邦画のアクション映画の違いを、一言で「火薬の量が違う」と言った知人がいたが、まさにその通り。迫力満点、実に面白かった。スカッとする。
ゴジラは、以前はトカゲのお化けのようなときもあったが、今回はうまく作られている。コングの方が表情豊かなのは、まあ向こうの制作だから仕方ない。

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映画「いのちの停車場」 [観]

一ヶ月半ぶりに映画を観に行った。再開したシネコンで何にするか迷ったが、やはり我らがアイドル吉永小百合でしょう。
救命救急外科の敏腕医師が、病院の理事会に反発して退職し、故郷金沢の診療所で働くことになる。
そこは在宅医療を中心としていて、ゴミ屋敷の老婆、脊髄損傷の若手実業家、末期ガンの女性棋士、小児ガンの女の子たちとの関わりが描かれ、最後は父の病気と向き合う。
映画は断ち切るようにラストを迎え、医療とは、医師とは何か深く考えさせられる。

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映画「ノマドランド」 [観]

アメリカの企業城下町が会社の倒産により消滅する。夫を亡くし、もう若くない独り身の女性がキャンピングカーで暮らしはじめる。
季節労働者として現場を渡り歩きながら、出会った人々との交流を通して、自らの生き方を見つけ出していくというもの。
しみじみとした余韻が残るが、ぬるま湯生活に溺れかけているこの身には別世界の出来事のようだ。もっともそれを求めて映画館に通っているのだが。
ノマドとは現代の遊牧民という意味で、アメリカでは増えているらしい。

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映画「ミナリ」 [観]

エンドロールに「全てのおばあちゃんに捧ぐ」と出る。そのとおり、脇役のおばあちゃんを中心にした家族の物語。彼女に扮した女優は素晴らしい演技だ。
アメリカに移民した韓国のまだ若い夫婦が、二人の子どもを連れて新たに農場を経営しようとするが、なかなかうまく進まず、周囲にもなじめない。
そんなところへ、おばあちゃんが移住してくる。病気を持つ孫たちは反発しながらも、穏やかな生活が続きそうになるが、おばあちゃんが倒れ、夫婦の危機が再燃する。
ミナリとは韓国の庶民的な野菜で薬草にもなる、セリの一種らしい。タイトルの意味は最後にわかる。

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映画「野球少女」 [観]

韓国のリトルリーグで活躍した天才少女がプロ野球の選手を目指す。
特例で高校の野球部に入るが、成長とともに男女の体力差はいかんともしがたく、トライアウトを受けることさえできない。
諦めさせようとする母親やコーチの忠告を振り切って孤独な練習を続ける少女の姿に、プロになる夢を叶えられなかったコーチは心を動かされていく。
おとぎ話のようだが、閉塞感に覆われた今、見終わって心が晴れる。

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映画「すばらしき世界」 [観]

殺人罪で服役したヤクザが13年ぶりに満期で出所する。
生活保護だけに頼る生活を潔くとせず、働こうとするが世間の壁は厚い。持ち前の短気な性格が禍し、もとの世界に戻ってしまいそうになるが、やはり助けてくれる人は必ずいる。しかし、その先に待っていたのは・・・。
先だって観た綾野剛の「ヤクザと家族」も同じテーマだった。本当にこの世界は素晴らしいものなのだろうか。

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映画「鬼滅の刃/無限列車編」 [観]

話題の鬼滅をようやく観にいった。興行収入の記録を塗り替える勢いらしい。封切り1ヶ月半過ぎて、さすがに客足は落ちてきたようだが、いつも行くシネコンでは、今日も4スクリーンで計18回上映していた。
人を食う鬼と戦う若者たち、というストーリーで、連載マンガの方では登場人物それそれにエピソードがあるのだろう。映画の方は、主人公が派遣された列車の護衛隊長に焦点が当たっている。
壮絶な戦いが展開し、確かに面白いし、しんみりもして子どもには最高だろうが、それだけのような気もする。封切りの頃、見終わったうら若い女性が泣きはらして出てき来たのに出くわして、びっくりしたものだったが、やはりこちらが歳だということなのだろう。

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映画「みをつくし料理帖」 [観]

大坂生まれの幼なじみの二人の女の子。大水害に遭い、離ればなれになって、江戸で新しい人生を始める。一人は女料理人、もう一人は吉原の花魁。
小説はベストセラーになり、ドラマでも人気を得た時代劇。それが映画化され、一息に全編を味わうと、また新たな感動が味わえる。
一生懸命に生きる人と、その人たちを支えようとする人たち。現実にはあり得ないようだと思うからこそ、応援しようとしてしまうのかもしれない。
今日見たシネコンでは、「鬼滅」一色で、この作品は今日が最後の上映だという。実に惜しい。

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映画「スパイの妻」 [観]

第二次世界大戦前夜、貿易商の夫の妻として神戸で裕福に暮らす女の話。今年のベネチア国際映画祭で監督賞を受賞した作品。
夫が出張先の満州で軍の機密を知り、生来の正義感から世界に告発しようとする。最初は夫の浮気かと嫉妬していた妻が、やがて夫に協力しようと変貌していく。
どんでん返しもあって面白い展開なのだが、今ひとつしっくりこない。

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映画「鬼ガール」 [観]

何と、住んでる所が映画になった。
大阪の山奥、奥河内には鬼の子孫が住んでいて、その娘が高校生になって人間の男の子と恋をするという、話はたわいないものなのだが。
いつもの散歩コースや、地元の名刹、名所がふんだんに出てきて、実に楽しかった。出てくる音楽がロックで、パンフを見たら懐かしやTHE BLUE HEARTSだった。
ただ、観客は自分と同じ年寄りばっかりで、大阪以外で興行的にうまくいくのだろうか、ちょっと心配。

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映画「ミッドウェイ」 [観]

シネコンでは久々に公開された洋画の新作。太平洋戦争で、日米の戦況が入れ替わったとされる、ミッドウェイ沖海戦を扱ったもの。
子どものころ読んだ戦記物によく出てきた、南雲中将の失敗や情報戦の遅れなどの話だが、この戦闘までアメリカは敗戦を覚悟していたこと、戦争初期の東京空襲など初めて知った。
映画の出来としては、戦闘シーンは迫力あったものの、アメリカのパイロットが真下に突っ込んでいくシーンや、浅野忠信艦長が敵機を見上げるシーンなど、似たようなカットが何度もあったりで今ひとつだった。ただ、山本五十六大将を演じた豊川悦司は存在感抜群だった。

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夕陽丘高校定演2020 [観]

大阪府立夕陽丘高等学校音楽科の生徒さんが年に一度、成果を発表する定期演奏会。
毎年、保護者をはじめ千人以上が集まるビッグイベントだ。縁あって十数年来、観続けさせてもらってきた。
特に最後の演目である、生徒全員と応援参加のOBによる、合唱付きの合同演奏は圧巻で、若さにあふれ、1年分のエネルギーを注入してもらうように感じたものだった。
しかし、今年は残念ながら観させてもらえない。コロナ対策で入場者を制限するという。もっともなことで、保護者を最優先にすべきだろう。
観客の多寡にかかわらず、生徒さんたちは素晴らしい演奏をしてくれるのは間違いない。また来年を楽しみにすることとしよう。

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