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映画「ブリッジ・オブ・スパイ」 [観]

50年代から60年代にかけての米ソ冷戦時代に実際にあった出来事だという。互いに捕らえたスパイを交換する話。
保険の調停で名を売った弁護士が、ソ連のスパイを弁護する立場に立たされる。持ち前の正義感で事態を収めた彼に、今度はアメリカ政府の代表として交渉する役が任される。
主演のトム・ハンクスもよかったが、ソ連のスパイを演じたマーク・ライランスという役者がすごい存在感だった。

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映画「母と暮らせば」 [観]

長崎の原爆で医学生の息子を亡くした母は、許嫁だった娘の助けを借りながら、助産婦として暮らす。
ようやくあきらめかけたとき、息子が霊として現れる。生きていたときを思い出し、許嫁のこれからを語りながら、ふたりの「暮らし」が始まる。
声高に原爆と戦争の悪を叫ぶわけではないのに、反戦平和の願いがあふれる。こういう映画こそ外国の映画祭に出品すればいいのに。
吉永小百合が元気なのがうれしかったし、わずかの出番ながら、浅野忠信と小林稔侍がとてもよかった。
見終わって、なぜか旧ソ連の映画「誓いの休暇」を思い出した。

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映画「スター・ウオーズ フォースの覚醒」 [観]

歳のせいか、待ちかねるというものが少なくなってきたが、これはその一つ。ようやく観にいった。
ただ、新しい展開に興奮、というのではなく、懐かしさでいっぱいになった。まるで、30数年前の第1作のリメーク版かと錯覚するほど、ストーリーの展開や全体の雰囲気が一緒だ。もちろん、そういう風に作っているのだろうけど。
今度の主人公は女性だし、新しい悪役も登場するし、「愛している」のレイア姫と「知ってたさ」のハン・ソロ船長との再会もあるが、これまでのおさらいと新シリーズの露払い版のようだ。
ルーク・スカイウオーカーが登場するにちがいない次作はいつになるのだろう。待ち遠しい。

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映画「海難1890」 [観]

明治の初め、串本沖でトルコの軍艦が沈み、生存者を助けたという話は聞いたことがあった。
日本・トルコ合作映画ということで、それを題材にしたものだろうとは思っていたが、それから100年後、もう一つの物語があった。
イラン・イラク戦争のときに、テヘランに残った日本人を助けてくれたのはトルコだった。この映画で初めて知った。
トルコの人は親日家が多いらしいが、これを見てトルコが好きになる人も多いだろう。
エンドロールも終わって最後に、エルドリアン大統領のメッセージがある。先に帰ってしまい、見ていない人が多いのが残念。

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映画「杉原千畝」 [観]

今日は日本が74年前にアメリカと戦争を始めた日。8月15日はいつも取り上げられるが、今日の日も語り継がなければならない。
その世界大戦の中、ナチスの迫害を受けるユダヤ人に、政府の意に反して日本経由のビザを発行し続けた外交官の話。
日本のシンドラーとも呼ばれるが、昔はあまり聞かない名前だったと思う。戦後、外務省を追われ、名誉を回復したのは2000年になってからという。

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映画「ラスト・ナイツ」 [観]

舞台は中世のヨーロッパだろうか。
王に取り入った佞臣が諸侯に賄賂を強要する。ひとり拒否した領主が不当な死罪となり、一族は城を追われ、忠誠心の厚かった騎士団は解散させられる。
復讐を恐れる佞臣は城を要塞化し騎士達を監視するが、隊長は酒におぼれ、妻にもかつての部下からも見放される。
だが、本当は・・。そう、「忠臣蔵」である。セリフは少なく、戦闘シーンは殺陣のようで、面白かった。こういう映画は外国人にはどう受け入れられるのだろう。

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映画「図書館戦争 ラストミッション」 [観]

国による言論統制が進む。少しでも反抗的とみなされると、童話であっても焚書され、図書館の中だけが閲覧を許される。そんな国家組織と、図書館を守る自治体連合が互いに武装してにらみ合う。
自由を象徴する1冊の本の展示を巡り、銃撃戦を繰り広げるという荒唐無稽のストーリーだが、現実的で少しも違和感がない。
とても面白かったが、あまり本を読まない人は観てくれるのだろうか。

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映画「進撃の巨人」 [観]

ずいぶん前から評判になっていた漫画が実写映画になった。
突如現れた巨人に人類の大半は食われ、生き残った者達は巨大な壁を建設して暮らしていた。それから100年、束の間の平和は再び現れた巨人に破壊される。
壁を修復するために若者達が武器を取って立ち向かうが、その中で巨人が生まれた背景が明らかになってくる。弱者と強者、支配する者とされる者、実に示唆に富む。理屈はともかく、特撮も見事で、とても面白かった。
エンドロールも最後まで見ないと損をする。

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映画「ソロモンの偽証 前編・事件/後編・裁判」 [観]

クリスマスに校庭で死んでいた生徒は自殺だったのか、それとも殺人か。
曖昧に収束しそうになった事件を、同級生が自分たちで模擬裁判を起こし真実に迫ろうとする。宮部みゆきの原作にほぼ忠実に映画化された。
主人公の中学生たちは1万人の中からオーディションで選ばれたという。彼らとプロの俳優たちとの共演は、確かに宣伝通り、互いに響き合う見事なものだった。結末は分かっているのに感動した。

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映画「くちびるに歌を」 [観]

五島列島の中学校が舞台。音楽の産休臨時講師としてやってきたのは、同校の卒業生で、著名な若手ピアニストだった。
全国大会を目標にする合唱部の子どもたちは大喜びするが、挫折した彼女は親身に指導してくれない。
そんな彼女に転機が訪れたのは、前任者が子どもたちに課した、15年後の自分にあてた手紙を書くことだった。
子どもたちの成長とともにピアニストが再起する物語。これも期待せずに観に行ったのだが、終わりまでとてもよくできている。泣けた。

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映画「アメリカン・スナイパー」 [観]

イラクとの戦争で160人以上を狙撃したという男の話。実話だという。
アメリカの戦争映画は自己を正当化するばかりのものが多いので、これもまったく期待しなかったのだが、予想外の出来映えだった。
兵士の苦しみがとてもよく描かれている。クリント・イーストウッドは監督としてもたいしたものなのだ。
戦争の地獄は今も世界で続いている。

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映画「ANNIE/アニー」 [観]

親に捨てられ里親と暮らす黒人のアニーと、ニューヨーク市長に立候補した黒人実業家の話。ミュージカル仕立て。
実親を探すチャンスと思う子と、選挙に利用したい男の思惑が一致して一緒に暮らし始める。選挙戦は白熱し、参謀がアニーの両親を利用しようとする。予定通りの筋書きだが、ホンワカしていいものだ。
ジェイミー・ホックスとキャメロン・ディアスが歌を歌っているのもびっくり。そして、平井堅が主題歌を歌っている。

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映画「アゲイン 28年目の甲子園」 [観]

夏の全国高校野球選手権の県大会決勝の前日、部員の暴力事件が起こって甲子園は夢となる。
それから28年が過ぎて、マスターズ甲子園出場の話が持ち込まれる。やってきたのは、暴力事件を起こした部員の娘だった。
かつての部員たちは離婚、リストラ、親子の断絶といった苦しい状況に置かれているが、もう一度甲子園を目指すことになる。出場チームには、試合後、球場で大切な人とキャッチボールをすることができる。
スジも、結末も見え見えだが、しんみりとしたいい映画だった。

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映画「バンクーバーの朝日」 [観]

戦前、カナダに移民した人たちがいたことは知らなかった。
貧困と差別の暮らしの中で生まれた弱小の野球チームが、日本人の特長を生かした戦い方で、やがて優勝争いをするようになる。いつの時代でもスポーツは希望の星になるんだな。
栄光の果てに待っていた歴史は悲惨だが、戦後60年を経て、カナダの野球殿堂入りを果たしたという。このチームの顕彰に尽力された人びとの功績は大きい。
それにしても、エース役の亀梨和也のピッチングホームはなかなかのもので驚いた。だてに巨人戦のテレビ中継に出ているわけじゃなかったんだ。

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映画「ホビット 決戦のゆくえ」 [観]

「ロード・オブ・ザ・リング」の前日譚となるホビット三部作の完結編。
祖国と財宝を奪った邪悪の竜を退治したものの、それらを狙って種族の争いが始まる。愛、勇気、欲、友情、死、あらゆる要素を盛り込んであって面白い。「フォロー・ミー」と叫んで突っ込んでいく勇者たちが実にカッコイイ。
子どもでも十分楽しめる。いや、子ども向けの本を映画化したのだから、大人にも楽しめるか。
「リング」は観ていないので、DVDを買おうかな。

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映画「フューリー」 [観]

第二次大戦下のドイツで、米軍の戦車が孤軍奮闘して味方の進路を切り開くというストーリー。
戦闘シーンがとてもリアルですごい。戦争の狂気が展開されるが、あまりにも死ばかりで感覚が麻痺してしまう。
ブラッド・ピットは熱演だが、感動するという映画、というのとは少し違った。

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映画「インターステラー」 [観]

これは予想以上に面白かった。とてもよくできている。
ゼロ・グラビティーもよかったが、あちらは登場人物が二人で、宇宙の美しさが中心だった。こちらは愛の物語で、地球の汚染が進み、人類が新しい移住星を探すというもの。
相対性理論、重力、量子力学、五次元といった難しい話も出てくるが、何の知識もないのに何となく分かる。カメラワークが良いのだろうか、何度も思わず手に汗を握るという感じになった。
最初からさまざまな伏線が張られていて、それらが大きな意味を持つ。もう一度旅立つエンディングもすばらしい。

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映画「柘榴坂の仇討」 [観]

幕末、井伊大老の警護に失敗した藩士が暗殺者の生き残りを探して仇討ちを命じられる。
時代が変わっていく中で、回りの手助けで探し出す。あたかも、仇討ち禁止令が出るが、古き侍の心のままの二人には関係ない。暗殺の日と同じ雪の中で仇討ちが始まる。
男の身勝手な話なのだが、なかなか面白かった。阿部寛、中村吉右衛門ら共演陣がすばらしい。

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映画「猿の惑星 新世紀」 [観]

高度の知能を獲得した猿のシーザーが森の奥に逃れ、猿ウイルスに冒されて人類が破滅に向かう前作の続き。
生き残った人間と、文明を築いた猿が再び出会い、争いが始まる。シーザーと、心ある一部の人は共存を願いながら、戦争へと突き進んでいく。恐れ、偏見、怒りが憎しみに変わっていく。現代社会がそのまま映される。ただの娯楽作品に終わらない。きわめて哲学的だ。
俳優が演技した映像のデータをCGにする、パフォーマンス・キャプチャーという技術らしいが、すばらしい。次作が楽しみだ。

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夕陽丘高校定期演奏会2014 [観]

大阪府立夕陽丘高等学校音楽科の第18回定期演奏会が今年もNHK大阪ホールで行われた。
個人やアンサンブルの発表があって、最後は全員による合唱付きの合同演奏だ。今年はウエストサイドストーリー・メドレーだった。合唱団は、映画をイメージしてか、手拍子やボディアクションを加えとても盛り上がった。
客演指揮者は海老原光、若手の有望株らしい。指揮の出来映えなどわかるはずもないが、好漢だ。
合同演奏は、生徒が足りないパートをカバーするために、OBも出演する。アンコールのとき、海老原はパートごとに演奏者を紹介した。それだけでも驚いたが、必ず生徒を先に立たせた。会場は拍手が鳴り止まず、あたたかい音楽会だった。

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映画「グレート・ビューティー 追憶のローマ」 [観]

今年のアカデミー賞最優秀集外国語映画賞作品ということで観にいったが、さっぱり訳がわからなかった。
若くして有名になった作家が、年老いて書けなくなり、夜ごとローマの街をさまようというもの。
友達は田舎へ帰り、初恋の女性が死んで、再起しようとしたのだったか、あきらめたのだったか・・・。
ハリウッドのドンパチものばかり観ていると、ついていけないなあ。

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映画「ゴジラ」 [観]

アメリカが作る映画の恐竜はトカゲの化け物ばかりだ。前回のゴジラもひどかった。
ところが今回はすばらしい。スタイルもストーリーも正統ゴジラが鮮やかに復活している。
街を破壊し尽くしてしまいながらも、悪の怪獣をやっつけて、結果としては人類を助けるというもの。ゴジラの英語表記にはGODがつくんだなあ。
原発事故や高波などつらいシーンもあるが面白かった。ただ、せっかくのすばらしいゴジラの登場場面をもうちょっと増やして欲しかったなあ。

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映画「太秦ライムライト」 [観]

名前は知らなくても、時代劇の派手な斬られ役といえば多くの人は知っているだろう。その福本清三がその役のままで主人公になった。チャップリンの日本版だ。
一人で斬られる稽古をする福本に、女優志望の少女が殺陣を教わりに来る。やがて少女はスターになり、福本は時代劇の終焉と共に最後の出演を迎える。
福本は斬られるだけではなく演技もすばらしい、とはお世辞にも言えない。でも、脚本がよく、普段は主役の人たちが脇を固めていて、しみじみと味わい深い。
「どこかで誰かが見ていてくれる」とは福本の自伝らしいが、人は死ぬまで努力だなあ。

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映画「ノア 約束の舟」 [観]

動物たちが舟に乗り込み、大洪水がおこる映像は迫力満点だが、キリスト教の文化に疎いせいか、とても難しい映画だった。
旧約聖書の「ノアの箱舟」の物語。悪にまみれた人類は滅びよ、という「神の御心」に従おうとしたノアが家族の愛を優先し、最後は自分もそれに助けられるというものだが・・・。
子どもの旅立ちは何を意味するのだろう。善と悪は共に残るということか。

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映画「ネイチャー NATURE」 [観]

イギリスのBBCがアフリカの大自然を撮影した映画。とにかくきれいな映像にただただ驚く。
赤道直下にある氷の世界から、海の中までどうやって撮影したのだろう。作り物ではないかと思ってしまうのだが、エンドロール後に撮影風景が紹介されていて、やはり本物なのだ。

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相棒-劇場版Ⅲ- [観]

テレビドラマ「相棒」の映画第3弾。
八丈島沖の島で軍隊の訓練をしている「民兵」団体があって、その中の一人が事故で死ぬ。それは本当に事故だったのか、ということで匿名係の登場となって事件を解決する、というお決まりのパターン。
それでも結構面白かった。テレビのときは寝ながら見るせいか伏線とかよくわからないときがあるのだが、暗闇で集中してみるせいか、ストーリーがわかりやすい。
犯人が「平和ぼけ」という重病だと言い、右京は「国防」という名の流行病だと切り返す。う~む。

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テルマエ・ロマエⅡ [観]

古代ローマ帝国の公衆浴場の管理技師が現代日本にタイムスリップして風呂文化を持ち帰る、という話の第2話。
今回の「平たい顔」族の代表は相撲取りだ。前回と同じように、力を合わせて働く、武力で平和はなしえない、という日本人の姿がよく伝えられていると思う。
とても面白いし感激もするのだが、この作品ならそれが当たり前、と思ってしまう。続編というのは難しいものだ。

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映画フリーパス [観]

マイルが6000ポイント貯まって、1ヶ月フリーパスのチケットを貰ったのが終わった。
1本120分として50本。シニア料金とはいえ、まとまるとちょっとびっくりする。この間に見たのが、ブログに書いた以外に、次のとおり。T〇〇〇館限定だからなあ。

*マイティ・ソー ・・・・・・・・ SFドンパチ、筋も忘れた
*銀の匙 ・・・・・・・・・・・・・ 昔を思い出し、懐かしい
*Life!  ・・・・・・・・・・・・・ 残念、期待外れ
*ローン・サバイバー ・・・ アメリカ軍の宣伝
*白ゆき姫殺人事件 ・・・ 結構面白かった
*ケルベロスの肖像 ・・・ テレビの焼き直し?

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映画「アナと雪の女王」 [観]

ディズニー映画といえばアニメだ。ところが、これはアニメ映画という思い込みが完全にひっくり返る。
人も背景もすべてが立体的に動く、口が滑らかに発音通りに動く。実写のVFX、SFXという技術にも驚くが、こちらも驚異の世界だ。3Dコンピュータ・アニメーションというらしい。
ストーリーは、魔法の力を持つ姉の王女が自分に絶望して隠遁しているのを妹が助けに行く、という愛と勇気の冒険物語の定番だが、実に面白かった。

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映画「ホビット 竜に襲われた王国」 [観]

今読んでいる宮部みゆきの作品に、この映画の原作のことが出てきて驚いた。父親が小学生の娘に添い寝をして「ホビットの冒険」の読み聞かせをする場面が出てくる。子ども向けに書かれた本だったんだ。
スリルとスピードあふれる冒険物語の中に勇気、恐怖、友情、努力、愛、もちろん悪も、あらゆる人間の要素が現される。
前作は「ロード・オブ・ザ・リング」との関連を示す導入編だったので今ひとつだったが、今回はまあまあ面白い。やはり続いてしまうのだが。

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