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ケン・リュウ「紙の動物園」 [読]

アメリカ在住の中国人の15編からなる短編集。弁護士とシステムエンジニアでもあるという。
書名になっている表題作は母と子の物語。家政婦同然にアメリカ人と結婚した中国人女性。生まれた子どもは母が作る折り紙の動物に見守られながら育つが、思春期になり英語を話せない母に苛立つ。母が死に、残された中国語の手紙を読めない息子は・・・。
他には、地球を脱出した宇宙船の故障を修理する日本人の話、妖怪の娘を助ける猟師の子の話が気に入った。
SF小説の分類に入れられるのだろうが、全編に日本的なるもの、東洋の雰囲気が漂う。

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